8.02 『審判員の裁定』
(a)打球がフェアかファウルか、投球がストライクかボールか、あるいはランナーがアウトかセーフかという裁定に限らず、審判員の判断に基づく裁定は最終のものであるからプレーヤー、監督、コーチまたは控えのプレーヤーがその裁定に対して異議を唱えることは許されない。
「原注」ボール、ストライクの判定について異議を唱えるためにプレーヤーが守備位置または塁を離れたり、監督またはコーチがベンチまたはコーチスボックスを離れることは許されない。もし、宣告に異議を唱えるために本塁に向かってスタートすれば、警告が発せられる。警告にもかかわらず本塁に近づけば、試合から除かれる。
(b)審判員の裁定が規則の適用を誤って下された疑いがあるときには、監督だけがその裁定を規則に基づく正しい裁定に訂正するように要請することができる。しかし監督はこのような裁定を下した審判員に対してだけアピールする(規則適用の訂正の申し出る)ことが許される。
「注1」イニングの表または裏が終わったときは、ピッチャー及び内野手がフェア地域を去るまでにアピールしなければならない。
「注2」審判員が、規則に反した裁定を下したにもかかわらず、アピールもなく、定められた期間が過ぎてしまったあとでは、たとえ審判員が、その誤りに気づいても、その裁定を訂正することはできない。
(c)審判員が、その裁定に対してアピールを受けた場合は、最終の指定を下すに当たって、他の審判員の意見を求めることはできる。裁定を下した審判員から相談を受けた場合を除いて、審判員は、他の審判員の裁定に対して、批評を加えたり、変更を求めたり、異議を唱えたりすることは許されない。
 審判員が協議して先に下した裁定を変更する場合、審判員は、ランナーをどこまで進めるかを含め、全ての処置をする権限を有する。この審判員の裁定に、プレーヤー、監督またはコーチは異議を唱えることはできない。異議を唱えれば、試合から除かれる。
「原注1」監督は、審判員にプレイ及び裁定を変更した理由について説明を求めることはできる。しかし、いったん審判員の説明を受ければ、審判員に異議を唱えることは許されない。
「原注2」ハーフスイングの際、球審がストライクと宣告しなかったときだけ、監督またはキャッチャーは、振ったか否かについて、塁審のアドバイスを受けるよう球審に要請することができる。球審は、このような要請があれば、塁審にその裁定を一任しなければならない。
 塁審は、球審からの要請があれば、直ちに裁定を下す。このようにして下された塁審の裁定は最終のものである。
 監督またはキャッチャーからの要請は、ピッチャーがバッターへ次の1球を投じるまで、または、たとえ投球しなくてもその前にプレイをしたりプレイを企てるまでに行わなければならない。イニングの表または裏が終わったときの要請は、守備側チームの全ての内野手がフェア地域を去るまでに行わなければならない。
 ハーフスイングについて、監督またはキャッチャーが前記の要請を行ってもボールインプレイであり、塁審がストライクの裁定に変更する場合があるから、バッター、ランナー、野手を問わず状況の変化に対応できるよう常に注意していなければならない。
 監督が、ハーフスイングに異議を唱えるためにダッグアウトから出て1塁または3塁に向かってスタートすれば警告が発せられる。警告にもかかわらず1塁または3塁に近づけば試合から除かれる。 監督はハーフスイングに関して異議を唱えるためにダッグアウトを離れたつもりでも、ボール、ストライクの宣告について異議を唱えるためにダッグアウトを離れたことになるからである。
(d)試合中、審判員の変更は認められない。ただし、病気または負傷のため、変更の必要が生じた場合はこの限りではない。
 一人の審判員だけで試合を担当する場合には、その義務と権限は、競技場のあるゆる点、本規則のあらゆる条項に及び、その任務の遂行上、競技場内の最適と思われる場所に位置をとらなければならない。(通常はキャッチャーの後方に、ランナーがいる場合は、ときとしてピッチャーの後方に位置をとる)
(e)2人以上の審判員が試合を担当する場合は、1人はアンパーヤーインチーフ(球審)に、他はフィールドアンパイヤ―(塁審)に指定しなければならない。